毎月の家賃収入からサブリース会社への手数料や管理費を差し引くと、収支が赤字になっている…という方は少なくありません。「早く手放したい」と考えても、ローン残高が売却額を上回る「オーバーローン」の状態では、思うように売却を進められないケースがあります。ここでは、サブリース契約中かつオーバーローンというワンルームマンションを売却するための考え方と、具体的な方法を整理して解説します。
サブリースとオーバーローンが重なると、物件の評価額が下がりやすいという要因と、売却時に必要な資金が増えやすいという要因が同時に発生します。どちらも売却のハードルを引き上げてしまうため、まずはこの2つの問題がなぜ起こるのかを、順番に確認しておきましょう。
サブリース契約では、サブリース会社がオーナーに支払う賃料(保証賃料)が、入居者から実際に受け取る家賃の8〜9割程度に設定されるのが一般的です。
投資用のワンルームマンションは、家賃収入をもとに評価額を算出する収益還元法で査定されることが多いため、保証賃料が低いサブリース物件は、サブリースのない物件と比べて査定額が下がりやすい傾向があります。
マンションを売却するには、金融機関が設定している抵当権を抹消するため、原則としてローンを一括で完済する必要があります。売却額がローン残高を下回る「オーバーローン」の場合、その差額を現金で用意しなければ抵当権を外せません。「理由1」で触れた査定額の下落が重なると、この手出し資金がさらに膨らんでしまう点にも注意が必要です。
ローン残高と売却額の差額を用意する方法は、ひとつではありません。手持ち資金で補うか、借り入れで補うか、あるいは金融機関との合意のもとで進めるかによって、選べる選択肢や進め方が変わってきます。代表的な3つの方法を、順番に見ていきましょう。
3つの方法の中では、比較的確実性が高いとされる方法です。売却額とローン残高の差額に加え、仲介手数料(上限は(売却価格×3%+6万円)+消費税)や、登記費用などの諸費用も現金で準備したうえで、一括返済してから売却する流れになります。
自己資金だけでは不足分をまかなえない場合、担保を必要としないフリーローンなどを利用して差額を補う方法があります。住宅ローンと比べて金利は高めになりやすく、目安として年4〜8%程度とする例もあります。
赤字収支を長期間続けるよりも、借り入れによって早期に売却したほうが、総支払額を抑えられるケースもあります。
返済がすでに滞納している、または自己資金の用意が難しい場合には、金融機関の合意を得たうえで売却する任意売却という方法があります。
なお、信用情報への登録(ブラックリスト)は、任意売却そのものが原因ではなく、返済の滞納が3か月以上続いたことが主な要因とされます。ただし任意売却後も残債の返済は続くため、早めに金融機関や専門家へ相談することをおすすめします。
オーバーローンの負担を少しでも減らすには、売却額そのものを引き上げる工夫も欠かせません。サブリースを外してから売るという選択肢も含めて、査定額を上げるための2つの視点を紹介します。
契約書を確認し、解約予告期間(3〜6か月前の書面通知が目安)を守れば、違約金が発生しないケースもあります。仮に違約金として数十万円を支払うことになった場合でも、サブリースを解除したことで査定額がそれ以上に上がるのであれば、解約してから売却したほうが手元に残る金額が増える可能性があります。
サブリース契約は借地借家法で保護されており、貸主側の都合だけでは解約が認められにくく、正当事由がないと解約を拒否されるケースもあります。
一般の買い手を見つけにくい場合は、サブリースが付いたまま買い取ってくれる専門の不動産買取業者に相談するのも一つの方法です。
「サブリースを外した場合の査定額」と「今の正確な残債」の2つを把握することが、解決への第一歩です。不足額がいくらになるのかを現実の数字で確認したうえで、オーバーローン案件の取り扱い実績がある専門業者に、早めに相談してみましょう。焦って売り急ぐよりも、正確な情報をそろえてから動くほうが、結果的に納得のいく着地点を見つけやすくなります。
高く売るためには?
投資用ワンルームマンションをお持ちの方には、昨今の複雑な情勢下による思わぬ不動産価格の下落などにより、頭を悩ませている方も少なくないのではないでしょうか?所有不動産を手放す際は、できるだけ損失を減らして高く売却するポイントを押さえ、適切な売却先を選ぶことが重要です。下記の記事ではマンション売却を成功させるポイントをまとめているので参考にしてみてください。