「コンパクトマンション」と「ワンルームマンション」とは、間取りや広さといった条件から大まかに分類されたものです。法律的に定められたものではありませんが、マンションの情報を見ているとよく出てくる表現でもあります。
そこでこちらの記事では、ワンルームマンションとコンパクトマンションの違いやそれぞれに投資するメリット・デメリットについて紹介していきます。
ここでは「ワンルームマンション」と「コンパクトマンション」の違いをご紹介します。それぞれの違いを簡単にまとめると下記の通りになります。ただし一般的な傾向をまとめているため下記に当てはまらない物件もありますので、参考までにご覧ください。
特徴 | ワンルームマンション | コンパクトマンション |
---|---|---|
広さ | 18〜25㎡ほど | 30〜50㎡ほど |
間取り | 1R(1Kや1DKの場合も)など | 1LDK、2DK、2LDKなど |
入居者のターゲット | 主に単身者 | 単身者 夫婦二人 未就学児のいる三人家族 など |
物件数 | 多数の物件がある | 物件は都心部中心 ワンルームと比較すると少なめ |
それでは、それぞれの違いについて詳しく見ていきましょう。
ワンルームマンションは一部屋だけのつくりとなっている物件が一般的であり、その多くが1Rの間取りです(中には1Kや1DKの場合もあります)。また、物件の広さとしては18〜25㎡ほどの物件が多くなっています。
対してコンパクトマンションは間取りが1LDK〜2LDK、広さは30〜50㎡ほどの物件が多い傾向があります。ワンルームとファミリータイプの物件の間くらいとイメージするとわかりやすいでしょう。
ワンルームマンションは、主に単身者がターゲットとなっており、中には複数名で住めない契約となっている物件も多く見られます。また、単身者の中でも特に学生や若い社会人などをターゲットとしている点もワンルームマンションの特徴といえるでしょう。
コンパクトマンションの場合はワンルームマンションより広さがあることから、夫婦二人の世帯や経済的に余裕のある単身者などがターゲットとして設定されています。また、広さによっては三人家族もコンパクトマンションのターゲットに含まれると考えられます。
ワンルームマンションは物件数が多い点が特徴ですが、対してコンパクトマンションは都心には多く見られるものの、ワンルームマンションと比較すると数は少ない傾向があります。
ではここで、ワンルームマンションに投資した場合に考えられるメリット・デメリットを見ていきましょう。
ワンルームマンションの場合、物件価格が低いことからローンの借入を行う場合でも借入額が抑えられるという点がまず1つのメリットです。また、郊外の物件を選べばさらに購入額を抑えられるチャンスも。そして地域にもよりますが、都心部など学生や単身者の流入が多いエリアの物件であれば、長期的に賃貸需要が期待できるといった面もあります。
また価格が低いために買い手も見つかりやすく、将来的に売却を行う場合にもスムーズに買い手が見つかる可能性も高い点もメリットといえます。
さまざまなメリットがある反面、ワンルームマンションの場合は、他の間取りの物件と比べると相対的に賃料が低いという特徴から、収益性が低いという点がデメリットとして挙げられます。ローンの借入額が多い場合には注意が必要な部分であるといえるでしょう。
また、近年のワンルームマンションは比較的広めの物件が増えてきています。これは、自治体の条例などにより新築の賃貸物件の占有面積に下限を設けているケースが多くなっているため。そのため、古いワンルームマンションなどは、賃料を下げなければ入居者が見つかりにくくなる可能性もあります。
さらに、ワンルームマンションのターゲットである単身者は入れ替わりのスパンも短いため、次の入居者が決まるまでの空室リスクや、原状回復費などの経費が大きくなるといった点も考えられます。
コンパクトマンションに投資するメリットとデメリットは下記のようなものが挙げられます。
コンパクトマンションは上記で紹介している通りターゲットが単身者から三人ほどの家族といった形で設定されています。このようにワンルームマンションよりもターゲットが広めであるため入居者が見つけやすい可能性が高い点がメリットといえるでしょう。
さらに、コンパクトマンションは出口戦略もさまざまな選択肢が考えられるといった面もあります。売却のほかにも、コンパクトマンションは一人または二人でも余裕を持って住める間取りとなっていることから自身で住むといった選択肢も考えられます。このように、その時の状況に応じて選択できるという点もメリットといえます。
コンパクトマンションに投資するデメリットは、駅近や都心など交通の便が良い好立地に建築されるケースが多く、割高になるという点が挙げられます。
また、住宅ローン減税制度の要件緩和が行われることによって、コンパクトマンションを借りるのではなく買うという選択をする人が増えると考えられるという点も注意しておきたい部分となります。ただ購入よりも賃貸を選ぶといったケースも一定数あると考えられ、需要が極端に落ちる可能性は低いといわれているのの、状況は逐一確認しておくと良いでしょう。
高く売るためには?
投資用ワンルームマンションをお持ちの方には、昨今の複雑な情勢下による思わぬ不動産価格の下落などにより、頭を悩ませている方も少なくないのではないでしょうか?所有不動産を手放す際は、できるだけ損失を減らして高く売却するポイントを押さえ、適切な売却先を選ぶことが重要です。下記の記事ではマンション売却を成功させるポイントをまとめているので参考にしてみてください。