ワンルームマンション投資は手堅い投資術とされていましたが、一方では「危険だからやめておけ」と言われるようになりました。なぜワンルーム投資が危険だと言われるようになったのでしょうか。危険だと思われるようになった事件・トピックを紹介します。
ワンルームマンション投資は、利回りが低いです。そのためワンルームマンション投資は、1部屋だけではなく多くの部屋を持つことで安定した利益を確保できる、いわゆる「薄利多売」な面があります。さらには下落リスクがある点や、詳しくは後述しますが空室リスクまで踏まえると、実質的な利回りがさらに低下する懸念があります。
少子高齢化が加速している国内の人口動態からも、ワンルームマンションの需要は今後低下することが見込まれます。かつてワンルームマンションが手堅いとされていたのは、人口の多さによる需要の安定性でした。しかし現実的にワンルームは5年以内に6割が空室になるとされており、かつ少子化の加速は空室率の更なる向上を予想させます。
マンション価格は上昇を続けていますが、あくまでもファミリーマンションの話で、ワンルームマンションも同様に上昇している訳ではありません。むしろファミリータイプと比較すると資産価値が低いです。そのため、出口戦略が上手く行かない傾向にあります。売却できず、さらには空室が続いて利益を生まずに困る状況になりかねません。
ワンルームマンションの場合、家賃保証をつけても十分な保証を受けられないケースが見られます。家賃保証を提供している会社側も、ファミリーマンションの利用者層であれば安心感がありますが、ワンルームマンションの場合、利用者の属性からリスクが高いと判断されがちで、保証にあたり高額の保証料が必要になるケースもあります。
また、家賃保証会社の倒産により保証が受けられなくなったケースもありました。
賃料30年保証、利回り8%を売りに、女性専用のシェアハウス「かぼちゃの馬車」を販売したスマートデイズ。
スマートデイズと連携しているスルガ銀行が積極的に融資を行ったものの、数年も経過しない段階でスマートデイズは経営破綻してしまいました。
サブリース契約の賃料の支払いもなくなったことから、オーナーたちはローンの返済ができなくなり窮地に陥りました。これだけであれば「スマートデイズを見抜けなかった投資家が悪い」となるのですが、実はスルガ銀行とスマートデイズはグルだったことがわかり、大きな問題となりました。
結果、身の丈に合わない高額な融資が行われ、多額の負債を抱えるオーナーが続出。中には自己破産を選択せざるを得なかったオーナーもいました。
このように、ワンルームマンション投資には危険性も孕んでいます。全てのワンルームマンション投資が危険だとは言い切れません。しかし、このようなリスクがあることも頭に入れておかなければ、事例にあるようなリスクに直面するおそれもありますので、投資知識を常に新しくしておくことが大切です。
高く売るためには?
投資用ワンルームマンションをお持ちの方には、昨今の複雑な情勢下による思わぬ不動産価格の下落などにより、頭を悩ませている方も少なくないのではないでしょうか?所有不動産を手放す際は、できるだけ損失を減らして高く売却するポイントを押さえ、適切な売却先を選ぶことが重要です。下記の記事ではマンション売却を成功させるポイントをまとめているので参考にしてみてください。